1次元ー白金の女ー

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高校2年、そのクラス替えの発表はとても緊張するものがある… 「おぃーすお前らぁ。」 『よーっす。』 というのは余程キラキラした青春漫画だけだ。大抵は文系か理系かなど、仲間内で示し合い仲の良い集団の一塊となって2年生に進級する。 「最高のクラスだな、おい。」 「はっはー、仲良いヤツばっか!」 「だね~(笑)ベストメンバーだわ。」 百春、真崎、瀬戸と順に笑う。 ほぼ、全員が仲の良いメンツのクラスは、まともな授業が進行できる予感が全くしない。 そんなクラスの端に、空いた席が一つ。 『え、転校生?まじ!?』 『どんな人だろ~』 こんな仲良し集団の中に放り込まれる人間は、少しばかり可哀想にも思えてくれる、 「みんなー!転校生は相武紗季らしーぜー!!」 『死ね。』 ここまでシツコいと、百春はそろそろグループから弾かれそうだ。 「お前どんだけ好きなんだよ、相武紗季。」 「分かんねぇかなぁ~~、リッチマンプアウーマンとブザービーターのあの可憐な人間性!!」 「黙れ。」 「それ2つとも悪女役よね、可憐じゃないわよ。」 「ゴプ!?」 真崎はこれ以上話せば収拾が付かなくなると予期し、顔面にシャイニングウィザード。 「わー、鼻血すっごーい、痛ーい。」 「顔面に膝蹴り喰らって笑えるお前ってスゲーな、なんかゴメン。」 「マサーキー、こいつにはこれくらいが良いわよ。」 「それもそうだな、カナーエー。」
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