1095人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねえ、ヨウくん」
わたしは話題を変えようと、まじめに話しかけた。
「ん?」
「今日のこと、お父さんたちには内緒にして」
もうすぐ家に着く。残り時間も少なくなったので、ヨウくんにお願いしてみたけれど。
「だーめ」
あっさり拒否されてしまった。
「ケチ」
「こんなことが二度とないように、親御さんにきっちり叱ってもらわないとな。そうだ、話をするついでに夕飯を食べていこうかな」
なんでここで教師モードに戻るかな。こういうときこそ、お兄ちゃんモードで対応してほしいのに。
でも落胆する必要なんてなかった。ヨウくんと一緒にお店に寄ると、すでに両親はカンカンで……。
最初のコメントを投稿しよう!