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今日から9月に入った。
ヨウくんが昨日言っていた通り、赤羽さんが久しぶりに登校してきた。
赤羽さんが教室に入ってきた瞬間、クラスのみんなの視線が一斉に彼女にそそがれ、教室がざわついた。けれど赤羽さんは、背筋をピンと伸ばし、堂々とした態度で自分の席まで歩いていた。
残念ながら、朔夜くんとの仲を怪しむ声はいまだに消えていない。朔夜くんは、自ら進んで誤解を解くつもりはないらしく、陰で誰になにを言われても徹底的に無視を決め込んでいた。
朝のショートホームルームの時間になった。
ヨウくんは教室を見まわし、欠席者がいないのを確認すると、来週からはじまる定期考査の日程について話していた。
「先生」
ヨウくんからの連絡事項が終わると、ひとりの男子が声を発した。
「なんだ?」
「ほかのクラスのやつから聞いたんですけど。鳴海くんと赤羽さんって、ラブホから出てきたところを警察に補導されたって本当ですか?」
教室中が騒然となった。
バレてる……。
といっても、それは事実ではないけれど、どこからか情報が漏れてしまったようだ。
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