第7章 ここで君を待っていた

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「そこまで言うってことは……。もしかして鳴海くんと同じ中学だった人って、橘さん?」 「だったらなに?」 「鳴海くんのこと、好きだったとか?」 「えっ……」  馬渕さんが確信めいたように聞いてくるので、わたしは息を呑んだ。 「赤羽さんのことをかばうようなことを言ってたけど。本当は鳴海くんと赤羽さんの仲を否定したいんでしょう?」 「なんでそうなるの?」 「だって橘さんって、赤羽さんと仲がよかったわけじゃないよね。かばう理由がないんだけど」  このときすでに、クラスメイトがこの騒動に気づき、注目していた。  けれど、わたしも引き返せないところまできていた。  馬渕さんたちの挑発に乗ってしまい、踊らされているとわかっているのに、どうにも自分を止められない。 「少なくとも、馬渕さんたちよりは赤羽さんのことを知ってるつもり」 「そうやって、いつもいい子ぶっちゃって」 「べ、別にいい子ぶってなんか……」
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