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「高校生のくせに、こんなところでなにやってんだよ!?」
迫力満点。すごい剣幕だった。
「こ、これは、その……」
身体が硬直して口もうまくまわらない。
「一緒にいるのは……赤羽さん!? なんだよ、その格好は。赤羽さんまでどうしちゃったんだよ?」
「貴島先生、誘ったのはわたしなんです。橘さんにはショットバーに行くことは知らせずにつき合わせてしまって……」
赤羽さんがわたしのことをかばってくれた。でもヨウくんはそんなことは関係ないらしく、わたしたちふたりに向かって言った。
「事情は後でゆっくり聞くからな。とにかく今日は帰るぞ! 赤羽さんも! 家まで送るから」
珍しくヨウくんが怒っている。ううん、こんなふうに怒鳴るヨウくんを見るのは初めてだ。
でも、どうしてわたしがここにいるのがわかったんだろう。あの登場の仕方は偶然というより、なにか確信めいたものがあって入ってきたという感じだった。
「まさか密かにGPSを忍ばせられてる?」
「はっ?」
「いや、なんでもありません」
思わず、口に出してしまった。
ヨウくんの目が恐ろしいほどにつり上がっている。その形相のまま、ヨウくんはデニムのポケットから財布を取り出した。
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