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歩いたからなのか、酔いが退いてきたからなのか、弘子の朱色から薄いピンク色に変わってきた肌が、首筋から胸元へと続いてるのが見えた。
思わずかぶりつきたくなピンク色の肌は首筋から胸元、そしてあの着物の中にも続いているのだろうか。
またしても幼馴染の声が頭の中をよぎる。
ーー着物の衿元っていうのは、妙にそそられるから、気をつけろよ。間違っても変な気を起こすなよ。
はっっ。
俺は今、なんという妄想をっ。
思わずバッと弘子の手を離した俺の手は、バンザイをする形になってしまった。
俺の行動を、驚いた顔で弘子が見た。
不思議そうに覗きこんだ上目遣いと、この角度から少し覗いた衿の隙間にドキッとする。
ごっくん。
生唾の音を隠すように、大袈裟に両手を自分の頭の後ろに持っていき背を反って伸びをした。
だがしかし、伸びをした分だけ、今度は弘子のうなじから下、肌が深く見えてしまった。
ああ、ヤバい、触れたい。
欲望と理性が俺の頭の中で闘っている。
弘子は黙っている俺を、さらに覗き込むように見上げた。
今度はまた、ピンク色の首から続く肌を隠している衿元が色っぽく見えるではないかっ。
我慢だ、俺!
ーーちゃんと告白をして、幼馴染から脱却しろよ。そしたら着物の弘子を脱がせ放題だぞー!
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