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「こんなに遅くまで夜歩きするなんて……リナちゃん、私達の事が嫌いなの?」
「別に、そんなんじゃねーよ」
言ってから、バタバタと二階に上がる。
アタイは北岡リナ、中三。
今年は受験が控えてるが、ダルくて考える気にもならない。
ちなみに今夜は、憂さ晴らしに皆とカラオケに行った帰りだったのだが、何故かそこのご両親が起きてて心配そうにこちらを見詰めていた。
何故、ご両親と言うのか。
それは、本当の親じゃないからだ。
アタイは、幼い頃に親が亡くなった為あまり二人の事を知らない。何をして、どこに行ったか……はたまた、そんな事をしたかすら覚えてない。
不思議な事に、写真が一枚も残ってないのだ。
……両親は写真をあまり撮らない方だと聞いたが、それでも一枚や二枚残しても良いと思う。
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