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『あー、やっぱりこの時間に起きてると思ったぁ』
何だか、慣れない声だな。
気味悪いから切ってしまおうか。
陽気なその声に、イラッときた。
しかし、そんな事知らない相手はアタイの返事を聞かずに続ける。
『もしかして、眠れない? 私もだよー!』
語尾に笑が付いてそうな口調に、何なんだと問い質したくなった。
『切らないで聞いてね、人が眠れないのは眠れないと思うからなんだよ!』
「どこの誰だが知らんが、知った風な口を聞くな!!」
ガチャンッ!
声を荒げて電話を切ると、襖の開く音がした。
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