5話「ナメクジと男、背徳と愛の物語」

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5話「ナメクジと男、背徳と愛の物語」

あらすじ 突如現れたマーブルゲロカスナメクジが、なんと夫の愛人!? 夫から突然離婚を切り出され混乱必至の聖女に、夫はある言葉を投げかける。 種族:邪神×男性 CP:無性別×♂ 5話「ナメクジと男、背徳と愛の物語」作:金柑ヘッド 『宇宙という爆発があった。蜂蜜色の想像だにできない質量の爆発から生まれた熱が、跳びはね、唸り、身をよじらせ、やがて虫を産んだのだ。かつて無の中で「光あれ」と唱えたのは、この始祖虫の羽音なのである。  ……宇宙は今でこそ暴虐極まりない始祖虫と袂を分かったが、始祖虫の意識は今もそこかしこに漂泊しており、とりわけ感覚の鋭敏な者達の儀式と賛美を求めている。』 (「世界のクソ邪教ワースト666」倉太社 より抜粋。) 「――つまりお話はこうですね。始祖虫とやら」 朝の教会。上品な装飾の施された礼服に身を包む聖女は、祭壇の上から問いかける。自分の夫の足下に、突如として顕現した、禍々しい悪臭を放つマーブル模様のナメクジ(羽付)に対して。 「見るからに低級魔のあなたが夫の愛人だと!?」  間もなく場は騒々しくなり、彼女はマーブルナメクジの教徒共から罵声を浴びせられる。 「低級!? 我らの主に対する冒涜だ!」 「始祖虫様の御降臨にさっさと跪け! 売女!」 「『様』を付けろよデコスケ女ァ!」  邪教徒共が薄汚い口を開く度、マーブルナメクジが「ぷっきゅ! ぷっきゅ!」と抗議の粘液をまき散らす度、感・・・・ ・・・・続きは本誌で
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