6話「Go On the Rotten Island」

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6話「Go On the Rotten Island」

あらすじ かつて地球と呼ばれた星で、何者かに追われている女と出会ったケモノ。彼は相棒のヘルピと共に、重要なデータを運びたいと言う女に手を貸すと申し出るのだが……。 種族:スペースゴリラ×女 CP:♂×♀ 6話「Go On the Rotten Island」作:サジッタ  雲。延々と続く黒雲。汚染された天の淀み。  雨。あまねく降り注ぐ雨。汚濁を流し、再び汚濁として積み重なる雨。  塔。雲を突き刺す塔。電子光が蛇のようにその身を這いずる塔。  光。塔の麓から極彩色を投げかける光達。光に群がる者達。  数え切れぬほどの瞳を持つ鳥頭の者。機械部品で構成された人と百足を組み合わせたような者。肌の色を不規則に変化させる者。  ここは第三十四銀河にある、通称廃棄惑星、その一画。過去の名を地球、過去の名をアメリカ。  女が走っていた。ブロンドを揺らし、白衣をはためかせ、異形を避け走る。  女は人間であった。この地において既に希少種族となった人間。  何故、女は走るのか。人身売買を取り仕切る者達から逃げているのか。それとも、無頼者の狩人から逃げているのか。  女が一瞬後ろを振り向いた次の瞬間、女は何かに衝突する。  巨大。身の丈は二メートルをゆうに越える人型の物体。その者は異星生物の皮で作った岩のような模様の服を身に纏い、所々で異星のテクノロジーである機械が独特な光を放っている。その者が振り返る。
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