第二話

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第二話

 そんなある日、司はかなり酔った勢いで家に帰宅してきた。  家に帰宅するのが遅くなるという連絡は、学校にいる昼休み中にメッセージアプリで届いていたので把握はしていた。 「司さん!?」  しかし、呑みに行くとことは、一言も書かれていなかった。  どうにか自力で帰宅したのはよかったものの、玄関に入ってからは動けなくなるくらい鉛のように重かった。ここまで酔う姿を見たことのない司に、なにか嫌なことでもあったのだろうかと望は思った。  もやしのように細く、筋肉もついていない望ではリビングまで持ち運ぶのは無理だ。 「司さん、歩けますか? とりあえず、リビングまで行きましょう」  身体を大きく揺さぶりながら、司に声をかける。 「んー……のぞむ……」 「はい、望です。司さん、支えますから、リビングに行きましょう。ね?」  硬い床に座るより、柔らかいソファに座ったほうがいい。  望は、司の腕を取ると、肩組みをして一生懸命に力を入れた。司を支えながら、司は壁に手をつきながら、なんとかリビングにきてはソファに司を座らせた。  背もたれに身体を預けて、天井を見上げている司。その間に水を準備して、望は司に近寄った。     
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