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…それって、もしかして月が丘公園の謎の怪死事件のことですか?
「…あっやっぱりご存知でしたか。そりゃまあ結構な騒ぎになりましたもんね。そうなんですよその現場に僕いたんですよ。それに犯人まで目撃している。」
…事件性はないって。
「そう、だから僕も未だにアレがなんだったのか信じられない。でも確かにバタバタと人が死んで行く前に必ずあの子に指を指される。それは事実なんです。」
…それで、それでその後は?
「そのあとはもう流れるように公園内にいた大半の人間指差して殺して行きましたよ。えいっえいっえいっえいって何か口ずさむようにリズムを執るかのように、そう彼女の指揮に合わせて人がバタバタと倒れて行くそれは一つのフィルハーモニーオーケストラでした。ひとしきり倒れきったかなってところで彼女も疲れたのか一旦ベンチに座ったんです。僕はというと一向に彼女から目を離せないでいました。そこでようやく自分の身もそろそろ危ないだろうって思い始めましたけど、でも彼女から目は離せない。早くその場から逃げれば良いのに、僕気づいたら彼女に歩み寄っていたんです。」
…また、危険なことをしましたね。
「ええ、頭ではわかってるんですけど、身体がどうも言う事聞かなくて。よく見たら自分のムスコも屹立していて、その屹立したムスコに導かれるように僕の足は前に前に彼女の元に近づいて行く。…彼女を改めて近くで見るととても幼い顔してることに気づきました。さっき12~15って言いましたけど小学生低学年って言っても通るようなあどけない女の子。髪の毛はおかっぱヘアー、おそらく自分か母親がカットしているであろう妙に真っ直ぐ切り揃えられた、そう花子さんのような、座敷童のようなそんな感じの女の子。表情は何故かとても明るくて、微笑みを浮かべていました。彼女僕の事に気づいたようで、未だ右斜め上に固定された視線をようやく僕の屹立したムスコの方へ向けてくれました。視線って不思議ですよね。熱があるんですよね。すごい凝視されるもんだからその熱量で僕のムスコはどんどんどん大きくなってそのうち自然発火するんじゃないかって、そう思っ…」
…あの、よく捕まらなかったですね。第三者が見たら間違いなく犯人は貴方だ。
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