カサブタの下、誰も知らない梅宮の日常。

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”エリカとのこと” エリカは健康的な褐色の肌をしている。 部活後のエリカの褐色の肌はほんのり塩味がする。 …いや潮味だ。 そう、エリカと肌を重ねる度に僕は海を思うのだ。 エリカが足を広げて微笑んでいる。 その微笑みの、仕方がないほどの広大さは太平洋を思わせる。 抗えない。 波に呑み込まれていくように、僕はエリカの中に入っていく。 エリカが僕の背中に手を回す。 包まれた。 包まれてしまった。 僕の身体から力が抜ける。 音がなくなる。 そうなのだ。 結局エリカ自身が海なのだ。
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