第9章 手紙
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真下その子が失踪してから、2年という歳月が流れていた。 その子が住んでいたマンションの管理人の言葉を思い出す。 「『もしここに誰かが訪ねてきても、自由に元気でやっているから探さないでって言ってね』と語っていました」 その子の意思を尊重して、捜索願いも出さなかった。 どこかできっと元気でやっている。 栄一も茅那子もそう願っている。
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