第3話 潜入調査開始

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 ぎゃんぎゃん、と始まった言い合いに、はぁ、と軽く息をつくものの、師匠はずっと楽しそうに眺めている。前にうるさくしてすみません、と謝ったことがあるけれど「賑やかなのは久しぶりだから楽しいよ」と笑った師匠の顔が忘れられなくて、僕はいつも言い合いを止めることに少しの躊躇をするのだが。  けれど、今は本の中だ。いつもの言い合いは、外に戻ってからにしてもらおう、と考え直し「ケビン!ニルス!」と少し大きな声で二人の名前を呼んだ。
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