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◇◇◇◇◇◇◇◇
「おはよーござまーッス」
「おう、あー、えーっと……お前はー」
「いやだなぁ、ケビンッスよ。忘れちゃったんスカ?先輩」
「ああ、そうだったそうだった。ケビン、今日のお前の担当は中だぞ」
「え、マジっすか!ラッキー」
「ちゃんとやれよー」
「はいはーい」
相変わらずチャラチャラしてんなー、という近衛兵の声を聞きながら、ケビンは城の中へと進んでいく。
相変わらずって、俺のコト知らないのになぁ、と潜入の時は毎度の事ながら可笑しくてつい笑ってしまう。
『ケビン、何一人で笑ってんの、キモイんだけど』
「うっせーなあ、別にいいだろ。ったく湊には優しいくせして、何で俺には冷たいんだ」
一人で歩いているため、ニルス達と大きな声で会話もできず、ブツブツと文句を言うように小さく呟けば『何、ケビン、あたしに優しくして欲しいの?』とニルスに驚いた声を出され「ちげぇし」と無線機越しのニルスに今この場で出来る最大限の抗議の声をあげる。
「で、俺はどこの配置なわけ?」
『ああ、えーっと、大広間Bね』
「Bって、なんだよBって」
『BはBでしょ、あんたそこまでバカだったの?』
「ああん?!」
「っ?!何だよ?!」
「あ、すんませんっ」
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