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「ハナミのお花はピンク色なんでしょ? そしたら、髪はピンク色にしないと。私に素敵なことを実行させないと、神様が許さないわよ」
ナァナは神様という言葉が好きです。神様をぬいぐるみのように持ち歩いて、分が悪くなると神様を味方につけます。神様を親だと思っているのか、寝る前には神様にお祈りしています。俺もジーンも神様に祈りません。会ったことのない存在に祈ってもしょうがありません。それをナァナに言うと、「アンタだって会ったことのない母親に手紙を書いている」と痛いところを突かれます。だって、人間は母親と父親から生まれるとジーンが言っていました。神様からではありません。それなのに、昔は神様を信じる人がたくさんいたそうですね。昔の人は、神様に会ったことがあるから羨ましいです。
結局、ナァナは髪をピンクに染めるため浴室にこもってしまいました。ジーンは言い出しっぺなので、ピンク色の花をどうにかするため研究室へ。俺は食事係なので、食糧庫に行きました。
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