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「ちょっと、寝ないで下さいよ!」
タマは私をゆさゆさと揺すった。
なんか、感触と揺られてる感がある。
それでも寝ようとする私を見て、終いにタマはニャーニャーと泣き出した。
ネ、ネコミミ男子がニャーニャー泣いている…。
私はその姿に、仕方なく起き上がった。
「もしかして、ここ二日間のアザやら土やらは君の仕業?」
私はタマに話し掛けた。
タマはピタッと泣き止むと、
「そうです。」
と答えた。
切り替え早っ!
「えっと、どういう事か説明して貰えない?」
私はタマに詰め寄った。
「話すと長いですが、探し物をしていて、あなたに手伝って貰いたいんです。」
「うん、それで?」
「終わりです。」
話短いじゃん!
「昨日まではタマの力で無理矢理手伝ってもらってました、ごめんなさい。」
タマは私に向かって深々と頭を下げた。
「何で私なの?」
「あなたと波長が合うみたいだったので…。」
えっ、それだけ!?
私がポカーンとしていると、
「どうしても、どうしても探したい物があるんです。」
タマは目を潤ませながら言った。
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