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その夜、タマが眠ったのを見て、私はひたすらに念じた。 猫神様、猫神様、猫神様…。 もはや念というか怨念の様だと、自分でも思った。 または、妖怪の偉い人、妖怪の偉い人、妖怪の偉い人…。 じゃあ、普通の神様、神様、神様…。 私は思いつくままに念じた。 でもその片隅で、幽霊とか悪魔とかは勘弁!と思っていた。 念じ始めてどのくらいか、やはり何も起こらなかった。 そう甘くはないか…。 タマという非日常が目の前にいるのだから、少しくらい聞いてくれてもいいのに。 私は普段神頼みなんかしない人だし。 下手をすると、法事は日曜の明日かもしれない。 なら今晩のうちになんとかしなくてはならない。 猫神様ー!! そんな事を考えながらも、私も眠りについてしまったのだった。
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