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「お風呂、一緒に入る?」
「バカじゃねぇ?入んねぇ。」
「髪乾かしてあげるよ!」
「自分でやるからいい。」
悉く断られる。
これもいつもの事だ。
「ねぇ正幸…。おいで、バグさせて。」
ベッドに座って両手を広げると、面倒臭そうに溜め息をつく。
「甘えんな、バカ。」
そう言いながらも、すぽんと僕の腕の中に収まって、気持ち良さそうに目を閉じる。
この上なく可愛くて、愛しい瞬間だ。
髪にキスを落としながら、何度も言う。
「好きだよ、正幸。可愛い。愛してる。離さないよ。ずっとそばに居てね。何よりも正幸が大切だよ。」
「知ってるよ、原口、しつこい。
早く寝ろ!」
文句を言っても、緩んだ口元は隠せていない。
ありったけの言葉で愛を伝えて、抱き締めたまま、僕は幸せな眠りにつく。
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