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変わったこと
「あー、貴方は解離性同一性障害、すなわち多重人格障害だと思われます。」
もえとあたしたちの人生が変わった瞬間だった。
もえは、ごく普通の女子高生。
友達と毎日学校で馬鹿みたいに笑い合って、
たまには喧嘩をして、
そして、付き合って2年目になる彼氏がいる。
むしろ少し恵まれているくらいの女子高生。
そんな彼女におかしなことが起きたのはごく普通の日のこと。
「もえ、早く行かないと遅刻するよー??」
学校は毎週日曜日。行きは父に送ってもらっていた。
「まって!!すぐいくから!!」
急いで歯磨きを済ませてもえは家を飛び出した、
学校まで車で20分。
何気なく髪をいじってみんなにLINEをしている。
>遅刻しそうだったw
もうみんなついてるー??
すぐにつく既読。
>まだついてない!!っていうか寝坊したの?w
お菓子持ってきたからお昼に食べよー!!
>いや、なんか気づいたら時間経ってたw
ナイス!!いただきますw
そそくさとケータイをしまい、リュックを背負って彼女はいった。
「いってきますー!!」
「はーい、行ってらっしゃい」いつも通りの日。
そうなるはずだった。
あたしは1人の小さな塊がゆっくり上へと上がっているのを見た。
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