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そして、今日が鶴による復讐である『鈴音三十人殺しの再来』の集大成となる。
「皆さま、お忙しい中お集まりいただいてありがとうございます」
群衆の前に、鶴が骨人形を抱きながら姿を現す。その表情は儚げだが、狂気と魔力が同居している。
「一体、何なんだよ……賢がどうしてもって言うから来てやったが……」
「今日ではっきりさせてやる。結果によっちゃ、子供でも容赦はできんぞ」
村人たちが一斉に凄む。だが、鶴はその光景を鼻で笑いながら眺めていた。
どうせみんな殺してしまうのだから、関係ないと言わんばかりだ。
「お伝えした通りです。鈴音様が実在するのかどうか? あなた方が何百年も神の存在を議論してきたではないですか。けれど、そんな無駄な議論も今日で終わりです。今、この場で全てがはっきりします」
鶴の言葉に、群衆は大きくざわめく。
目の前の少女の自信満々な態度に、動揺を隠せないといった様子だ。
連鎖的な変死を目の当たりにし、村人たちも正常な精神状態ではない。村人たちは今、鶴の掌の上で踊らされている真っ最中なのだ。
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