第一話 『鈴音という名の地獄』
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けれど、雪は甘い飴でも舐めるかのようにしてそれを口の中で転がしている。 何の疑いも無く、そのおはじきを美味しそうに味わっている。 「……事情は後で説明するから、とにかく雪の前では黙ってて」 私は静かに賢へ耳打ちし、賢と雪の手を引いて砂利道を急いだ。
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