5.歪む歯車

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『ふふ、あの青狐。やっと言いよったか』 『遅いなの…』 居間の光が差し込む寝室の中、起きている乙美とマリモがくすくすと笑っている事も知らず、紬と佑は生涯の絆を誓い合った。 (結婚…かぁ。いつになるのかしら) 真夜中の月明かりの下。 皆が寝たのを確認して、紬はコッソリ縁側に座った。 涼しい風が頬を優しく撫でる。 佑が言ってくれたこと。 私は一生涯忘れることは無いだろう。 また思い出し、一人頬を染めた。 だが、幸せに浸っている紬は気がつかなかった。 制止していた、闇の歯車が少しずつ動き出した事に――…。
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