1.現れた狐

39/39
467人が本棚に入れています
本棚に追加
/249ページ
ほれほれ、と催促すると、佑は耐えられないと立ち上がった。 固く握りしめた拳からは怒りを感じる。 「別に!てめぇが紬の生まれ変わりって確定したわけじゃねえだろ!?これからじっくり見極めてやるからな。覚悟しとけよ、吹雪」 そう言い放ち、奴はリビングから出て行った。 そして、佑が向かった場所はなんと二階。迷うことなく吹雪の部屋に入っていったようだ。 「は?」 本日三度目のぽかーん。 見極めるって、ここに住むって事?! あ、ありえない…。 私の日常、どうなってしまうの…? 吹雪は諦めたように肩を落とした。
/249ページ

最初のコメントを投稿しよう!