短編

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真っ赤な血で染まった包丁を私の服へと寄せると、楽しそうな様子で切り刻んでいく。 私は泣くことも暴れることもできず、気持ち悪い臭いに嗚咽を感じながら、ただただ真っ赤な包丁を見つめていた。 (成長すればもっと美味しく食べられそうだな・・・・) ハッと意識を取り戻すと、男のゲスな笑い声が部屋に響いた。 「ほぉ……さすが俺の目に狂いはなかったな……大人しくしていれば痛くねぇからよ」 男は私の首もとへナイフを突きつけると、空いている手でセーラー服のリボンをほどいていく。 これから起こるだろう行為が頭をよぎると、私は恐怖に小刻みに体を震わせながら、目に涙が溜まっていく。 口をパクパクさせながら助けて、と何度も叫ぼうとするがなんの音にもならない。 真っ暗な世界の中、諦めににた感情が過ると、視界が暗くなっていく。 男は興奮するように荒い息を繰り返すと、露わになった私の下着へとナイフを寄せた。 もうダメ……。 そう諦めた瞬間……突然大きな音が聞こえたかと思うと、私に馬乗りになっていた男の体が勢いよく離れた。 私はわけもわからず狼狽する中、乱れたブレザーを握りしめると、震える体を必死に起こす。 薄暗い部屋の中、ナイフが男の手から離れたかと思うと、そのまま男は誰かに投げ飛ばされていた。     
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