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あれから何年たったのか?
銭湯がコンビニになり。
ちょっとずつちょっとずつ
町の様子は変わっていく。
今年の桜は
あっという間に満開になって、あっという間に散ってった。
寒い寒いとコートにしがみついて居た時にはいつもと同じだったはず。
ガラスの扉に金の文字。
ゴミの袋とおじいさん。
タカイ宝飾時計店
桜が全部散った頃、
通りすがりにまたチラ見。
中は真っ暗、がらんどう。
コンクリートがむき出しで、
綺麗さっぱり何もナシ。
ガラス扉に剥がされた痕(アト)
白くぼんやり残ってる。
「タカイ宝飾時計店」
どんな時計屋だったのか…
時計や宝飾品がお店をかざっていた時は、
たくさんの店が並び、たくさんの人が行き交い。
さぞかし賑やかだったろう。
今はただ、
デイサービスの送迎車が行き交う
静かな住宅地。
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