第1章

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 そして、気になる行き先は…、遊園地でした!若干ベタかもしれないけど、本当に楽しかった~。ありがとね、優。―  「そういえば、3回目のデートは遊園地だったな。」 優は、心の中でそう呟いた。その時のことも、優はいまでもはっきり覚えている。    「やった、着いたよ、優!私、今日の日が来るの、本当に楽しみにしてたんだ~。今日は、目いっぱい楽しんで、いい思い出、作ろうね!」 「もちろんだよ、史香。」 そして、2人は、コーヒーカップに乗ったり、遊園地のパレードを見たり、一緒にランチを食べたりして、楽しんだ。その間、 「ねえ優、一緒に写真、撮らない?」 との史香の申し出で、優と史香は、写真を何枚も撮った。(優は、自分から写真をたくさん撮る方ではなかったが、この日は史香に合わせていた。)また、写真の中の優と史香は、本当に楽しそうな表情をしており、その写真が、2人の仲の良さを、窺わせていた。  ―そして、夕方、私たちは観覧車に乗りました。―  「ねえ史香、一緒に観覧車、乗らない?」 優は史香に、そう提案した。 「えっ、まあ、いいけど…。」 「せっかく遊園地まで来たんだから、乗ろうよ。」 そして、2人は観覧車に乗ることになった。しかし、史香の方は、あまり乗り気ではないらしい。  「あっ、ここが乗り場みたい。行こうか、史香。」 「…分かった、優。」 優の方は、そんな史香の様子に気づかないまま、史香を観覧車に誘った。また、その時は観覧車は混んでおらず、優は、とりあえずラッキーだ、そんな風に思っていた。  そして、2人が観覧車に乗った瞬間―。 史香が、優の手を強く握った。これが、2人が初めて、手を繋いだ瞬間だった。  「どうしたの、史香?」 「ううん、何でもないよ。ただ、優と手を繋ぎたくなっちゃった。」 その言葉を聞いた瞬間、優はドキドキした。はっきりと、体温が上がっていくのを、優は自覚した。そして、優の方も、史香の手を、優しく、そして強く握り返した。 「優の手って、こうやってると、あったかいね。」 「そうかな。強く握り過ぎちゃってる?手、痛くない?」 「うん、全然痛くないよ。」 そうしている間にも、観覧車は、どんどん上へ上がって行く。その間、史香は優にもっと近づき、腕を組んだ。  そして、観覧車が頂上に達した瞬間―、 2人は、キスをした。
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