第1章

3/42
前へ
/42ページ
次へ
 …って言ってしまいそうなんだけど、これ、美月がしたんだよね?」 「ごめんごめん、悪かった。じゃあおわびに、カフェラテでも奢るから。」 「やった!じゃあ許してあげるね。」 「わりと単純なんだね…。」 こうして、2人は仲直りした。(そもそも喧嘩はしていないが。)  谷山美月には、天真爛漫、という言葉がよく似合う。実際、美月は人と接するのが好きで、どちらかというと、笑顔をふりまくタイプである。そのため、美月は友達が多く、美月の周りには、常に人がいる。  また、身長は150cm台後半で、それほど高い、というわけではないが、スタイルは抜群で、美月は友達からよく、 「美月って、本当に顔、小さいよね。」 と、言われることがある。  そんな、人気の高い美月であるが、1つ、困った癖がある。それが、冒頭で触れた、「イタズラ好き」という一面である。  美月はよく、人の物を勝手にとって遊んだり、冷たい飲み物を、わざと友達の体に当ててみたりして、遊ぶことがあった。そんな美月の癖のため、時には(わりと頻繁かもしれないが)、友達を本気で怒らせてしまうことがある。そんな時美月は、 「ごめんごめん、ちょっとやってみたくなっただけ。怒らないで。後で、埋め合わせするから。」 と、愛嬌のある笑顔で、謝るのであった。それを見て、その友達も、 「分かった。それが美月だもんね。許してあげる。」 と言い、仲直りをするのであった。  また美月は、イタズラをして面白がる性格だけではなく、友達思いの性格も、持ち合わせている。例えば、美月は旅行に行った際、土産物を買うのを、忘れたことがない。そして、友達が、  「美月、また旅行に行ったんだね。いいよいいよ、お土産なんて。悪いから…。」 と言うと、決まって、 「大丈夫。私、旅行のお土産買うの、趣味みたいなもんだから。  ほら、私って旅行好きじゃん?それで、友達とも、 『昨日、どこそこに行って来たんだ。』 とか、いっぱい話したいわけよ。そんな時に、お土産がないと、話しづらいでしょ?  それに、いっつもイタズラして、みんなに迷惑かけてるから、せめてもの償いとして…、ってのは冗談だけど、はいこれ!」 というようなことを、言うのであった。
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加