第1章

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突然の真由の語りに、美月たちは少しびっくりしたが、真由の真剣な表情を見て、美月は言葉を慎重に選びながら、答えた。  「真由、大事な話、してくれてありがとう。それで私、運命を信じる真由って、かわいいと思うよ。もちろん、これはお世辞抜き!  きっとその、真由のことを『重い』って言った彼は、たまたま真由にとって、運命の人じゃなかったんだよ。でも、そんな彼のせいで、真由の想いが踏みにじられること、ないって。  私も、どちらかというと運命とかを信じたいタイプだから、真由の気持ち、よく分かる。そういう気持ちは、女の子なら普通に持ってるものなんじゃないかな?だから、私、真由が運命の人に出会えるように、応援するよ!  まあ、そうなったら先に冷やかすかもしれないけどね。」 美月の言葉は、真由の心の傷跡を塞いだように、真由には感じられた。 「ありがとう美月。何か、今日は美月に救われた。やっぱり、持つべきものは友達だね!あ、でも、冷やかすのはできたら止めて欲しいな。」 「大丈夫。それは半分は冗談だから!」 「半分だけ?困ったな…。  それで、美樹は、運命とか信じるタイプ?」 ここまで黙っていた美樹は、よく考えながら、口を開いた。 「ごめん、私口下手だから、美月みたいにうまく言葉を伝えることができないけど…。  私自身は、運命とかよく分からないタイプだけど、私、真由の友達だから、真由のこと、応援するよ!」 「そっか。美樹もありがとね。」 この会を通して、3人の結束は、さらに高まったようである。美月は、こういう結果になったのは、真由が勇気を持って、自分たちに終わった恋の話をしてくれたからであり、さらに元を辿れば、予報外れの雨が降り、会が長引いたからで、美月は、雨を降らしてくれたお天道様に、感謝したい気持ちになった。    そうやって、美月・真由・美樹が語っているカフェに、1人の青年が、入って来た。 「あ、あそこの男の人、超イケメン!」 たまたま目が合った真由が、その男性には聞こえないように小声で、美月や美樹にそう話しかけた。 「う~ん、そうかな?確かに、背は高いけど…。」 美月も、青年には聞こえないように、真由や美樹にそう答えた。  そうこうしているうちに、その青年は、美月や真由・美樹のいるテーブルの方へ、近づいてきた。  そしてその青年は、美月たちのテーブルの、隣のテーブルに座った。
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