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目の前は真っ暗だった、周りには音も匂い
も何も無い不意に走馬灯らしきものが
脳裏をよぎっては消えていく。
其処に後悔や雑念が混じるのは
不思議なものだ。
人間死ぬと脳の機能も死ぬ筈なのに
こんな繊細な映像を再生出来る理由は
わからない。
人体にはまだまだ謎があったんだな~…
などと考えてももう遅い死んだのだ
やり直しは効かない聖書通りなら
天使が裁判の間に俺を案内し贖罪を求められ その結果俺は地獄に落ちるだろう。
しかしながらそうはならなかった
直後目を光が差し貫き、落下時に感じる
浮遊感に襲われる
「なっ!?」
俺は空中で体勢を整え足から地面に
着地した。周りには木、木木木…
どこを見ても木しかない
森だろうか…?
いや、それ以前になぜ森が死後の世界に…
そう言う思考を始めた時だった
ヴィァ゛ァ゛ァ゛!!
直後周りに異様な気配が一気に出現する
人、ではないのは人の影が無いので
明らかだ。
その気配が発する感情は
憎悪、憤怒、殺意、歪んだ愛…etc様々だが
ただ一つ言えるのは、逃げた方が良い。
俺は地面を踏み近くの木へと跳躍すると
運よく高い枝に手がかかりよじ登った
其処から無我夢中で隣の木へと飛び移って 行った
その気配は暫くは追いかけてきたものの
建物の集まる場所へと出ると急に引き返して行った
「何だったんだ…アイツらは…」
俺はその場所に腰を下ろし休息に
入ろうとした
だが…
『いや~君バグから逃げきるなんて
対した身体能力だね、その格好からして
爆発魔とかが生前かな…?』
「アンタ誰だよ…何時から其処に?」
突如現れた白一色の場違いロリに俺は
不審感を覚えた
先ほどまで気配は一つもなかった、
それが急に現れて話かけてくる
しかしあの異常な感情を持つ気配をバグと
呼ぶのは何となくわかった。
『場違いロリとは失敬な…
僕は天使なんだぞ!!』
「は?…お前が?…悪いけどもっと
大人の奴なイメージがあった…
ガブリエルとかラファエルとか…」
『まぁ…そうだよね…名前のある天使さんが君達の世界じゃ有名だよね…』
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