episode1 死と生の狭間にある世界への旅立ち

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 目の前は真っ暗だった、周りには音も匂い も何も無い不意に走馬灯らしきものが 脳裏をよぎっては消えていく。  其処に後悔や雑念が混じるのは 不思議なものだ。 人間死ぬと脳の機能も死ぬ筈なのに こんな繊細な映像を再生出来る理由は わからない。 人体にはまだまだ謎があったんだな~…  などと考えてももう遅い死んだのだ やり直しは効かない聖書通りなら 天使が裁判の間に俺を案内し贖罪を求められ その結果俺は地獄に落ちるだろう。  しかしながらそうはならなかった 直後目を光が差し貫き、落下時に感じる 浮遊感に襲われる 「なっ!?」  俺は空中で体勢を整え足から地面に 着地した。周りには木、木木木… どこを見ても木しかない  森だろうか…? いや、それ以前になぜ森が死後の世界に… そう言う思考を始めた時だった ヴィァ゛ァ゛ァ゛!!  直後周りに異様な気配が一気に出現する 人、ではないのは人の影が無いので 明らかだ。 その気配が発する感情は 憎悪、憤怒、殺意、歪んだ愛…etc様々だが ただ一つ言えるのは、逃げた方が良い。 俺は地面を踏み近くの木へと跳躍すると 運よく高い枝に手がかかりよじ登った 其処から無我夢中で隣の木へと飛び移って 行った  その気配は暫くは追いかけてきたものの 建物の集まる場所へと出ると急に引き返して行った 「何だったんだ…アイツらは…」 俺はその場所に腰を下ろし休息に 入ろうとした だが… 『いや~君バグから逃げきるなんて 対した身体能力だね、その格好からして 爆発魔とかが生前かな…?』 「アンタ誰だよ…何時から其処に?」 突如現れた白一色の場違いロリに俺は 不審感を覚えた 先ほどまで気配は一つもなかった、 それが急に現れて話かけてくる しかしあの異常な感情を持つ気配をバグと 呼ぶのは何となくわかった。 『場違いロリとは失敬な… 僕は天使なんだぞ!!』 「は?…お前が?…悪いけどもっと 大人の奴なイメージがあった… ガブリエルとかラファエルとか…」 『まぁ…そうだよね…名前のある天使さんが君達の世界じゃ有名だよね…』
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