桜の木の下の約束

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お願いじゃ。お前以外のものにはならぬ。 次々に、僕の脳の中に直接声が聞こえてきた。 逢いたい…逢いたいよ。 走りながら、僕の顔は涙でぐちゃぐちゃになっていた。 坂を登りきり、そのさきはなだらかな丘が続き、その先には、紅い花を付けた桜の大木がゆっくりと天を仰いでいた。 「そうだ。紅。僕は約束したんだ。」 紅桜の木下で、また、君に会うことを。
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