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副島が皆の目を見ながら語った。
「俺はお前らが野球部入ってくれて、こんなんまでやってくれるなんて、思ってもみいひんかった。俺もお前らとおんなじ気持ちや。一回戦で負けてたまるかよ」
「おおぉっっ」
打席に月掛が入る。
必ず、繋げてやる。バットでヘルメットを叩き、グラウンド一番の小兵は気合いを入れた。
ベンチでは、伊香保が目に涙を浮かべていた。
「アキレス腱、両足ともだなんて……。そんな無理をして……」
滝音が伊香保の肩にそっと手を置いた。
「大丈夫だ。うちには東雲がいる。なあ、そうだろ?」
桔梗が滝音にウインクした。
「ふふ、さすが滝音家。よくご存知で」
伊香保は溜まった涙を拭いて首を傾げた。
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