-対決-

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 私はその予感に従って、近くにいる、藤原綾乃を見た。  能面のように、無表情だった藤原綾乃の顔が、対決という言葉を聞いて、フッと頬が緩んだ…  いや、笑った…  そして、一歩前に出た。  「…対決と言ったら、対決です…」  藤原綾乃が宣言する。  「…ねっ? …奥様?…」  藤原綾乃が、私に笑いかける。  その言葉を合図に、なぜか、突然、真っ赤な衣装に身を包んだ、若い女の集団が、ステージの上に現れた。
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