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私をおいて、リーダーの重責に耐えられる人間はいなかった…
いなかったのだ…
苦節35年…
生まれてこのかた、リーダーになったことのない、私、矢田トモコがリーダーになった瞬間だった…
私の中で、私が一番になった瞬間だったのだ…
…来るなら来い…
…いつでも、相手になってやる…
…私は逃げも隠れもしないさ…
私は私の細い目を、さらに細くして、藤原綾乃を睨む…
いつのまにか、
私を先頭に、喪服のように、黒い服を着た秘書軍団と、
藤原綾乃を先頭にした、真っ赤な服を着たバージンクラブのメンバーが、
ステージ上で、睨み合った…
<続く>
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