微熱花火

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何か答えなければ、と口を開くと 思いの外たくさんの想いが溢れ出た。 「そんなの、本当は嫌に決まってるじゃないですか。 どうしてそんなこと言われなきゃいけないんですか? 先輩が言い始めた事を先輩が終わりにするっていうならそれに従うしか選択肢はないです。 私の気持ちなんて、ただの独りよがりだから」 一気に喋るうちに、瞳に熱が溜まり始める。 うわ、やばい。 泣いたりしたらウザすぎる! 焦って先輩の瞳から視線を逸らすと 聞き間違いじゃないかと思う言葉が返ってきた。 「独りよがりじゃないよ」 「え?」 「自分でも驚いてるけど、オレ、榎本の前だと素でいられる。それって結構オレの中では凄いことで」 私は今、目を開けたまま寝てるんだろうか。 とんでもないお言葉を頂いてるような気がする。 半ば放心しながら先輩の声に一生懸命耳を傾けた。 すると。
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