微熱花火

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芽衣とどうするか、あーだこーだ話した後、トボトボとバス停までの道のりを1人で歩く。 はー、先輩から花火誘ってくれたりする奇跡起きないかなぁ。 私から誘うなんて絶対、無理だ。無理無理。 一人で俯きながらふるふると首を横に振って歩いていると、前方から何やら揉めてるような声が飛んでくる。 視線を前に向けると、ヒステリックになった他校の女子3人組。 と。 あ、あ、新先輩!? 何事かと目をひん剥いてパクパクと鯉のように口を開く。 「あのさ、マジうざいんだけど。オレあんたら知らないし、そこまで言われる筋合いもないね」 「毎日同じバス乗ってたって言ってるじゃない!」 「そんなの色んな人いるしいちいち見てねーよ、友達でもねぇのに」 あ、あれ? 優しくて爽やかな新先輩はどこ?? 女子にこんなキツイ物言いをする先輩なんて見たことない。 幻?? 思わず目をゴシゴシ擦って二度見した。 ……見間違いではない。やっぱり新先輩だ。
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