36人が本棚に入れています
本棚に追加
芽衣とどうするか、あーだこーだ話した後、トボトボとバス停までの道のりを1人で歩く。
はー、先輩から花火誘ってくれたりする奇跡起きないかなぁ。
私から誘うなんて絶対、無理だ。無理無理。
一人で俯きながらふるふると首を横に振って歩いていると、前方から何やら揉めてるような声が飛んでくる。
視線を前に向けると、ヒステリックになった他校の女子3人組。
と。
あ、あ、新先輩!?
何事かと目をひん剥いてパクパクと鯉のように口を開く。
「あのさ、マジうざいんだけど。オレあんたら知らないし、そこまで言われる筋合いもないね」
「毎日同じバス乗ってたって言ってるじゃない!」
「そんなの色んな人いるしいちいち見てねーよ、友達でもねぇのに」
あ、あれ?
優しくて爽やかな新先輩はどこ??
女子にこんなキツイ物言いをする先輩なんて見たことない。
幻??
思わず目をゴシゴシ擦って二度見した。
……見間違いではない。やっぱり新先輩だ。
最初のコメントを投稿しよう!