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時折ふと、自分はいまどうしてこんなことになっているんだろうと思うことがある。
そのほとんど、いや九割九分九厘、それは姉のせいと言っていい。
「はあ……」
二十代半ばほどの青年は、呆れた気分を白い息に乗せて鈍色の空を見上げた。ぴんと張り詰めた冷たい空気は、その場所に何かしらの緊張感を漂わせる。
正月の外泊申請は認められたけれど、まさか京都にまで来る事になるとは思いもしなかった。これも全て姉のせいだ。
「俺には無理だぞ」
「あ~、だよね」
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