第15章 子を成す意味

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「でも、私は……あなた様の事が、誰よりも好きだから……あなた様とのお子を、私が産みたいと思うのです。」 それを聞いた信志は、黄杏の肩を掴む。 「嬉しいよ、黄杏。」 信志は、黄杏を壊れる程、強く抱きしめた。 「私も、そなたに私の子を、産んでほしいと思う。」 「信志様……」 見つめ合った信志と黄杏は、どちらからともなく、寝台へと横になった。 久しぶりの、二人の情事。 朝がくるのも分からない程、何度も何度も情熱的に抱き合った。 「愛してるよ、黄杏。」 「私もです、信志様……」 それから、2か月後。 黄杏に、懐妊の兆しが現れた。 医師が診断したところ、黄杏は子を身ごもっていった。 直ちに、忠仁は黄杏の懐妊を宣言した。 その事を誰よりも喜んだのは、愛し合う信志と、 黄杏の為に、人生を捧げた兄・将拓だった。
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