4/4
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
もしくは、やるだけ、遊ぶだけと思われたのか、彼氏と別れて付き合おうという話にはならなかった。 そんな生活の中でも、自分ではコウジをごまかせている、コウジのことは一番という思い込みで7年の記念日を迎えようとしていた。 前から、7年経ったら籍を入れようという話をしていた。だから、自分がどんなにひどい生活をしていても、それだけは信じていた。 2月10日が7年の記念日だったが、1月末に 「オレ、オンナできたから出て行って」 と突如言われたのだ。最初は何を言われているのか理解できなかったし、冗談だと思ったが、段々本気で言っていることがわかり、涙をボロボロながしながらすがった。でもコウジの気持ちは変わらなかった。 この状況、7年前自分がナツキにしたこととおなじだ。コウジが帰る時間が遅い、すれ違いの生活に寂しさを感じたというのは言い訳で、私は本当にひどいことをした。きっと気づいていたんだ、私がしていたことを。 でも、悲しさは徐々にイライラに変わっていったのだった。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!