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林道を抜け、街に出た。
恐らく、ここは異世界だろう。どう見ても電線は無く、家もレンガばかりだ。
そう言うのはネットで見たことがある。
「やぁ、マナちゃん。その男は?」
農民の男が声を掛けてきた。
「竜夜よ。そこのモルテンの森に倒れてたの。」
「まさか…マナちゃんが中級を一人で行けるようになるとはなぁ。」
「それは良いとして、彼が倒れてたのよ。規制はどうしたの?」
規制とは?
「あぁ、カレンとハルマンなら俺がクワを取りに行った内に武器屋の方に逃げられちまった…すまねぇ。」
「まぁ、良いわよ。」
いや、良いのか?凄い覇気を感じるが。
すると彼女は、東を向いた。
「はぁ。」
ため息をついた彼女は、袋から絨毯を取り出した。
「乗って。」
言われるがままに絨毯に乗ると、重力を無視し、重力が地を離れた。
「飛ばすわよ」
瞬間、俺とマナの乗った絨毯がグニャリと曲がった後、嵐のような音と共に凄い速度で絨毯が風を切った。
「待ぁて!のぁんだこのスピーィイドはぁ!」
風圧で上手く喋れない!
そして、あっと言う間に店の前に店の前に辿り付いた。
「ぉお!マナちゃんじゃあないか!新しい武器が入荷されたから是非み…」
武器屋のおっさんを押し退け、彼女は剣コーナーに向かった。
「…!……あ~らマナちゃんじゃないか~」
「仕事。」
「武器の選抜で忙しいよ~」
「…そう。」
その時だった。
空間が歪み、周囲にバリアが張られ、薄暗く、青い空間に急変した。
「空間改変魔法、【クロノス・サイド】」
「何だよこれは!」
「黙って見てて。」
すると彼女は、[魔法]で、蒼く光る剣を作り出した。
「ちぃっ…」
マナの向こうに居た二人は鉄の剣を手に、マナに襲いかかった。
「お、おい!やめろ三人共!」
店員はまあまあ、と言って俺を止めた。
一体何が始まるのだ…
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