序章 異世界への切符

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「あれがギルドだよー。」 マナの指指したのは、赤レンガで、門の前に鎧が飾られた立派な建物だった。 「凄いな……」 「おっ、マナか。」 イケメンのおっさんが現れた!!! 「紹介したい人が居てね、彼よ。地獄谷竜夜。」 「地獄谷竜夜です。良く分かりませんが無理矢理この世界に連れられたようです…」 おっさんはこちらを見て、笑いながら握手を求める。 力強い握手の後、彼も自己紹介を始めた。 「マラス。大炎術師だ。能力は、炎を操る能力。よろしく頼むぞ。」 「能力…?」 すると、彼は着いてこい、と言ってギルドに入った。 黒と黄色の絨毯の上を歩き、やがて魔法陣のある一室に辿り付いた。 「能力者だと良いな。」 それだけ言い、俺を魔法陣に座らせた。 「何ですか、これは。」 「能力解放。」 そう言うと、魔法陣が光った。 全身から力が溢れ、時計の形の紋章がて右手に浮かび上がった。 「何ですか?これは…」 マラスは笑いながら大声で言った。 「さぁ、集中しろ!」 集中。 その時、俺の右目だけが赤く染まった。 そして、時は静止した。 チッチッチッチッチ… 時計の音だけが聞こえる。 俺は時を戻そうとすると、時が再び動き出した。 「時を…操る…だと…?!」 古より最強と言われた時を操る能力。 初代の時を操る能力者は、その能力で世界を魔物から救いだした。 しかし、彼の名は、今は残って居ない。 その力故に、歴史から消されたのだ。 そして、彼の話題が出ると、必ずこう言われる。 「その話は禁忌だ。その話をしてはいけない…」と。 「そんな能力を…?」 「うん…その能力はなるべく使わないようにね。」 「…分かった…」 「まぁ、そんな暗い顔するな。お前に武器をやるからよ。」 武器を…?ゲームでは良くあるが、本当に言われると物騒だな。 「この中から一つ選びな。[ガチャ]で入手したアイテムだが…外れだ。当たりは自分で出しな。さぁ良く聞けよ。」 マラスは赤い刀身の剣に指を指し、言った。 「フレイムソード。炎属性でガチャでは出やすい。他にも水、雷もあるが今は省略しよう。」 今度は、ブーメランを指した 「鋼のブーメラン。全体攻撃が出来る。無属性だが、な。」 次に、大鎌を指した。 「パニッシャー。3つ星武器最強の攻撃力を持っている。属性は闇。」 「じゃあ、パニッシャーで。」 俺の手の紋章と鎌が共鳴し、光った。
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