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「文、結婚おめでとう！」
「文ちゃん、ウェディングドレス似合ってるよ。すごく綺麗！」
バリから帰国し、レストランで、友達や親戚、会社の人を呼んで行ったウェディングパーティーはアットホームな雰囲気で和やかに過ぎた。
文ちゃんの高校からの友達たちが俺たちの周りに集まり、賑やかにお酌や写真を撮り始める。
その中に混じり、さやかさんも笑顔を見せていた。
「ありがとう！あ、和真、高校からの友達の多恵と菜摘と優香。さやかと香住も一緒に今もみんなでよく飲みに行くんだよ」
友達に囲まれた文ちゃんは、本当に楽しそうに笑っていて。
この笑顔を壊すような言動は、出来る限りしたくないと改めて思った。
「おめでとうございます。和真さん」
「……ありがとう。さやかさん」
だから、何もなかったように祝ってくれる彼女に、事なかれ主義の俺は心底ホッとしていた。
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