隣に眠るキミがいない《コミカライズ&TVドラマ化》

告白

「……はあ」

オフィスのデスクに座り、新しい店舗のプランニング資料を作成しながら、俺は今日何度めかの重い溜め息を漏らした。

（マジで、最悪だ)

返す返すも自分の間抜けさ加減が恨めしい。

先週、合コンに行って、運命の出会いを果たした。

彼女とふたりで会話して楽しい時間を過ごした。

別れが惜しくて、マフラーを貸したままにして、「また会いたい」と告げた。

そこまでは、いい。まあ、概(おおむ)ね問題ない。

彼女も嫌そうじゃなかったし、「私もまた会いたいです」って、赤い顔でうつ向いたのは最高に可愛かった。

無粋なタクシーの運転手が、クラクションを鳴らさなければ、もしかしたら、もっと展開は進んでいたかもしれない。

……が、しかし。

問題はその後だ。