天使のドアホン

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私は辺りを素早く見渡した。 私を覗き込んでいる友達の顔を一人ずつ、確認する。何度も同じように見渡して、そしてそのとき私は初めて気付いたのだ。 「三春は……?」 その輪の中に、三春がいなかった。 一番いなくてはならない人物が、この中にいない。 「絵美里……あのね、中鼻三春は……」 藤井御心ちゃんは、堪え切れなくなったのか、その場で俯きながら、私の隣のベッドを指差した。
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