疑念

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疑念

後日帰宅して数分後 またもや電話が鳴った 小刻みに震えた手でスマホをセットした 一息つき受話器をとり 私は黙って スマホの録音したのを流した (もしもし高村ですが) (えっ?間違えました )ガチャと切れた 普段なら掛けた側も不振に思うのだが 悪い事をしてると言う認識から 慌てて切ったのだと思う 電話の相手は女性の声だった 早速遥から教えて貰った番号を押した ガイダンスからは 最後の通話記録の番号が流れた (えっ?ちょ待って 紙とペンを…) 慌てて記入 間違いないか再度音声ガイダンスを聞いた 誰何だろ この番号 全く検討がつかない 私はその番号を手帳に挟み 夕飯の準備をした 早めに夫も帰宅したのだ 珍しい その後マンションの話になり 来週見に行く事を約束した 何故浮気を疑ってるのにマンション購入をしてるのか自身でも判らなかった もうこの頃は相当滅入ってたに違いない 週末土曜日 マンションを見に行ってみた 見晴らしは良いし 会社から近いのが魅力的だった 近場には何でもあるし (ね…此処に決めようよ) (そうだね まぁ一駅だし 自転車でもいけるし 決めようか) マンション購入はすんなり決まった ひと月後 私たちはマンションに引っ越しをした
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