枯れ姫と小生意気なキミ

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男女共同なんて 世間一般言われていても 実際は男よりも 女の力は弱いのは目に見えてわかる。 どれだけ 仕事で 成果を見せても 女だからという理由で 意見が通らなかったことは多々あるし 仕事を 頑張れば頑張るほどに 周りの男性は自分よりも 仕事のできる女が嫌なのか離れていく一方。 それなら 私は恋よりも仕事優先。 いつのまにか そんな考え方になっていて 気づけばアラサーになり 周りは結婚ラッシュに出産ラッシュ。 残された私は 仕事だけが生きがいの枯れ姫…… 「……時間の無駄」 彼のせいで 10分も無駄な 時間を過ごしてしまった……。 10分もあれば 新しい企画書が ひとつ出来上がったのに…… 「さーすが、我が部署の''姫''は羨ましいくらいにモテますねー」 背後から 聞こえてくる 聞き覚えのある能天気な声。 声の方へと 視線を向ければ そこには資料室の 壁に寄りかかるようにして クスクスと 人を見下したような 腹立たしいくらいの 笑みを浮かべる部下の穂高くんがいた。 .
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