枯れ姫と小生意気なキミ

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「手伝いますよ」 「いいわよ、これくらいひとりで出来るわ。それより早く戻って仕事しなさい」 穂高くんからの 好意を即答で愛想なく断る。 これが 終わったら 提出された 企画書のチェックと あと、納品書のチェックと発送と…… 頭の中で これからの 予定を確認しながら 山積みの資料を 手慣れた手つきで直していく。 ……あ、あれ。 ……と、届かない…… 最後の 資料を直す場所が 私の身長よりも はるか高いところにあって 背伸びして手を伸ばしても届かなくて…… 「あっ」 必死に 資料を直そうと 四苦八苦していると 手に持っていた 資料を不意に横から奪われ 彼は私のように背伸びすることなく 普通に手を伸ばし資料を棚の中に直した。 「あ、ありがとう……」 「たまには頼ってくださいよ。こういう時のために、俺がいるんだから」 甘いマスクと 甘い声で私のことを 真っ直ぐと見つめながら 私へとそう言葉を投げかけた穂高くん。 .
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