枯れ姫と小生意気なキミ

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「……バカバカしい。」 小さな声で そう呟いた私は コーヒーを 買うことを諦め部署へと戻る。 今、呟いた言葉は コソコソと陰口を言う 彼らに向けて言った言葉なのか はたまた 自分自身へと言った 言葉なのかは正直、わからない……。 でも これだけは言える…… 今の私には そんなくだらないことで 落ち込んでるヒマも余裕もない。 「……あれ?」 誰もいない 部署へと戻れば 私の デスクの上には ミルクティーやチョコやグミなどの お菓子が入ったコンビニ袋が置いてあった。 誰からの 差し入れだろう…… 缶コーヒーには メモ用紙が貼り付けてあって ''お疲れ様です 無理しすぎないこと'' 丁寧な字で メッセージが書いてあって その 字体を見れば この差し入れが 誰からかは一目で察しがつく。 「……甘っ。」 袋を開けて チョコを食べれば 口いっぱいに チョコレートの甘さが広がる。 その チョコの甘さは まるで 今の穂高くんの 優しさに少しだけ、似ていた……。 「……よし、もうひと頑張りだ。」 気合いを入れ直し 残りの仕事へと取り掛かった。 .
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