月見酒
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イブの夜、病室へと届けられたプレゼントは…… 白い布に包まれた遺骨と一緒だった。 「まさか…… お前の方が先に逝くとはのぉ」 【月幻華】と書かれたお酒を抱きしめ、 「寂しい葬儀だったじゃろ? お前は楽しいのが好きじゃったからのぉ。 今からワシが送ってやるから……」 老人は残り僅かな人生を遺骨と共に過ごす決意をし、痛みに堪え、思い通りにならない身体に鞭打ち病室を抜け出した。
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